Internet Explorerの終了は韓国ユーザーたちの喜び?
こんにちは、コンソルティング部のソウヌです。
2022年6月15日を最後にWindows10のInternet Explorer11(以下IE)のサポートが終了になり、Microsoft Edgeと通合されました。 私より年上のIEがもう過去のものになることは少し悲しいことですが、韓国のユーザーたちにとって、この事件は嬉しいことかもしれません。
IEの生涯
IEは1995年8月17日に生まれました(IE1)。Internet Explorerという名前の意味はインターネット(Internet)を探索する(Explorer)で直観的な名前です。最初のIEはモザイクブラウザが発展した物なので初期の姿はモザイクとすごく似ていました。
最初のIE1はSSLやクッキーを利用できませんでしたが、IE2からSSLやクッキーなどの機能が追加、韓国語を含め21個の言語をサポートするなどブラウザとしての姿を見えました。
IEの生涯で意味があるバージョンのIE3ではIEを表す「e」のアイコンを使用し始め、CSSをサポートするなど機能の追加や成長がありました。そして、後述するActiveXという機能の追加もありました。
悪くない性能やwindowsに基本設置されていて、IEの成長は一時約70%のブラウザー占有率を記録することもありましがいつまで成長だけあるわけではないですね。
このようなIEにも危機が訪れました。IEをwindows OSに基本搭載することについてヨーロッパと米国から独占禁止法違反の訴訟があったこともありました。そして、ChromeやFirefoxなどより高いパフォーマンスウェブブラウザができてきて悪い性能のIEを使用する人はどんどん減っていきました。iPhoneとAndroidのスマートフォンの登場でウェブ標準が重要になりこのような現状を加速化させ、2012年結局Chromeに負けるようになりました。
MicrosoftもIEの改善やアップデートを行いましたが、その格差を追いつくのはできませんでした。そして2015年、MicrosoftはChromium基盤の「Microsoft Edge」が公開しIEにどんな未来があるのかを予想することは難しくなかったです。
statcounterのDesktop Browser Market Share Worldwide 2009~2022
その予想は上のグラフの通りでした。ChromeはPCやMobile環境どちらでも使いやすいし早いです。そしてChrome拡張機能はChromeで多様なことを可能できるようにさせ、2012年以降、Chromeは急激な右上がりで、全ての他のブラウザの占有率を加えた以上のブラウザになりました。
しかしIEは、最新技術とか改善などがないまま必要なセキュリティアップデートだけ行って行き結局、2022年IE11を最後にその生涯を終わることになりました。
韓国のユーザーたちが喜んでる理由
韓国のインタネット環境は、国家作業としてIEやActiveXを利用を改善するための政府の政策があるほどActiveXの使用率が高ったです。2015年政府からの発表によると、国内のActiveX使用率は外国より9倍以上高いし主に金融のためのセキュリティや認証のためActiveXを使っていました。マルチメディア機能実装のためActiveXを活用していた海外と比べると韓国ではActiveXが重要な役割を担当していたことが分かります。
ActiveXとは?
一般的には同社製のウェブブラウザであるInternet Explorerやそのコンポーネントを利用したソフトウェア上で動的なコンテンツを再生するための技術(ActiveXコントロール)を指す
- Wikipedia
ActiveXはIEと結合してウェブブラウザ上で実行ファイルを動作することができるようにする技術です。Windowsだけの技術ではありませんがWindos OSまたはWindos OSエミュレータを使用して使えます。
ActiveXを設置すると、ファイルの読み込みや設定変更などのWindowsアプリケーションがやることがブラウザ上で可能になります。まだウェブ開発技術力が低かった昔には、ActiveXのおかげで韓国のインターネット環境は急速に発展することが可能でしたが、ActiveXが持っている問題点や他のブラウザの登場、JavaScript・V8などのウェブ技術の発展でもうActiveXを必要ではないようになりました。
韓国の状況
韓国のインターネット環境をよく分かることができるパロディー動画があります。
これはAvengersのIron Manが韓国への任務行う途中、インターネットへ接続するとActiveXの設置アラートがたくさん出てきてIron Manが慌てる内容の動画です。地球を救いたヒーローも慌てさせる韓国のインターネットを教えてくれます。そのぐらい韓国ではActiveXを使っているウェブサービスが多かったことを間接的に分かります。
勿論韓国でもIE以外に他のブラウザーを使用するユーザーが増えってきたりActiveXが必要ではない環境が発展して行きましたが、問題は公共機関や銀行がまだIEのActiveXを使用したウェブサイトを続いて運営してたことでした。各種書類発給や年末調整など公共サイトとバンキングサービスを利用するためには、セキュリティー機能のActiveXを強制にダウンロードしなければなりませんでしたが、以前設置したことがあっても各サイトごと異なる種類のActiveXを要求したり古いActiveXのアップデートがあったりしたのも不便でした。
私もこれらのためいつもActiveXをダウンロードして作業後には削除しましたが、一番大変だったことはダウンロードしたActiveXを適用するためにIEを閉じってまた開いて最初から始めなければならないことでした。公共書類や銀行サービスを利用する際には個人情報や自分自身を認証するための手順が多かったので最初から始まるのはとてもめんどくさいし作業でした。
下記のイメージは韓国のECサイト(G market)とAmazonの決済手順を比較した記事の一部です。
決済のために、韓国のECサイト10段階の手順が必要になりますが、Amazonは3つで簡単に決済することが可能です。決済を遮るのは韓国で個人認証をため使っている公認認証書の力も大きかったです。
公認認証書とは、インターネットで金融や公共サービスの利用の際に本人のことを認証する電子認証書で、法律的に強制されていまが使用のためには必ずActiveXプラグインの設置が必須でした。最終段階の公認認証書がなければ銀行に直接行って公認認証書を発給した後決済手順をまた行わなければいけませんので、外国に住んでいる方は決済が不可能になります。この理由のためECサイトの決済はそのままゲームのクエストのように難しいことでした。
私のようにコンピューターに慣れた人は一瞬のストレスで終わりますが、コンピューターが苦手な人は諦める場合も多かったです。ECサイトや公共サイトの利用するため「何か設置してください、また実行してくさい」などのアラートがたくさん出てくるので、家でパソコンでするよりもそこへ直接行った方がより良かったぐらいでした。
そして、ほとんどのユーザはどんな疑問もなしでActiveXを設置するためコンピュータウィルスに感染されやすくなる問題も存在して改善の必要性が台頭し始めました。
ActiveXを無くそう!
その結果、結局韓国ではActiveXを無くす動きが始まりました。が、結果から言うと最近までActiveXは生きていました。
2015年、政府から公共機関サイトのActiveX除去を発表しました。しかしActiveXの代わりにexeファイルを設置するようになってしまって、この変化が意味があるのか話題になったこともありました。ウェブサイトの利用方法がActiveXからexeファイルを設置する形で変わっただけなのでユーザーの文句はそのままでした。
勿論ActiveXプラグインを使用しているすべてのウェブサイトのActiveXを完全に除去する費用も時間も大変なことなので、ActiveXを除去する作業は長期プランになるはずでね。
以降、政府は2017年、2020年まで公共のウェブサイトのActiveXを漸進的に除去して行く計画を発表しました。その結果、プラグイン設置が必要な公共サイト数が2017年2728個から2020年1個まで減り、設置されたプラグイン数は2017年3889個から2020年5個まで除去できる成果がありました。(バンキングサービスもIE以外のブラウザで使用できるよう変化がありました)
2021年にはすべての官公署のウェブサイトはウェブ標準を遵守するべきになり、もう韓国でActiveXがなくなるのか!と思いましたが、IEのサポートが終了される2022年現在もまだ100%除去することはでませんでした。まだも一部の官公署のウェブサイトはMicrosoft EdgeのIEモードを使ってウェブサイトを利用しなければいけません。過去に比べてものすごい発展があったのは事実のことですが、個人的にはIT強国と言える韓国がこのような変化により早く対応できなかったことは残念なことだと思います。
このような韓国のActiveXの問題はインターネット標準などの変化に対応できなかった韓国のインターネット環境の影響もあると思います。ウェブ標準や技術などが整理できなかった初期インターネットではActiveXが最善のことで、ActiveXのおかげで韓国のインターネット環境もたくさんの影響をもらって発展できたからです。
最後に
ブログを書きながらIEに関する昔の思い出も浮かびました。その時は大変でしたが、もう再現できない経験になって少し悲しい気分もあります。そして調査しながらインタネット技術やブラウザの歴史が分かり結構面白かったです。IEを通じて韓国のインターネット歴史の紹介がこのブログでよく伝えられたら嬉しいと思います。
IEが苦手だった韓国のユーザたちでしたがIEサポート終了発表があった後、ある韓国の方が「それにもかかわらず君のおかげで。。。」だとIEの最後を称える追慕碑も作ってくれました。
「IEはいい他ブラウザのダウンロードツールでした」だと。。。この事件で新たな韓国のインターネットの出発が始めたと思いながら、お疲れ様でしたIEさん!